昨日の初投稿で紹介した(私が今年のお正月から実践している)レクチンフリー食。
詳しくはガンドリー博士の「食のパラドックス」を読んで頂きたいとして…
(医学的・科学的なことを物語調で説明してくれているので分かり易いですし読み物としても面白いですヨ!)
レクチンって何?
ざっくりお伝えしておくと、レクチンとは植物タンパク質の中でも大きなタンパク質の総称で(既に1884年に発見されていたらしく、「グルテン」もレクチンのひとつ。)植物が、捕食者から身を守ったり攻撃する(相手を弱らせて自分たちを食べないようにする)ための物質で、主に植物の種、皮、外皮、葉に含まれています。(葉っぱのレクチンは何十万年もかけて人類が消化できるようになったので大丈夫だそう)
小腸に穴をあける
そして植物が捕食者を弱らせる方法として、小腸の粘膜を傷つけて穴が開くと未消化物が血液中に流れ込むことによって体の弱いところで炎症反応が起こったり、レクチンは何かしらの細胞を模倣することによって免疫を攪乱させ、私のような自己免疫疾患(免疫が勘違いして体内の正常な部分も攻撃してしまう)を引き起こしてしまうとのこと。
「リーキーガット症候群」が全ての炎症や疾患の元?
5年ほど前、体中20か所の関節の炎症の元が「小腸」にあるのではないかと気づき始めていた時、いろいろ調べた結果「リーキーガット症候群」という情報に行き着き、おそらく私はそれに該当すると感じていたのですが、当時はそれを検査する方法も治す方法もなく、唯一パレオダイエット<原始人食>というのを3ヶ月試しましたが弊害のほうが目立ち改善しませんでした。
ガンドリー博士は、以前は一部の特定の人だけの症状だと思っていた「リーキーガット症候群」が、ほぼすべての炎症や疾患の元であると確信し、一定期間レクチン除去することで小腸の内壁を修復できるということを何万人もの患者さんたちとの検証で解明したそうです。
古代からの知恵/健康ブームの弊害
古代から人々は経験的にレクチンを低減するために、果物は熟してから食べたり、種は食べずに残したり、皮をむいたり、加熱したり、発酵させたり(完全に発酵させるとレクチンが分解されて無害化)していたのが、ここ数十年の健康ブームで全粒粉や玄米が体に良いとされたり、皮も一緒に調理する方法が推奨されたり、種まで砕く調理器が開発されたり、その土地の季節の果物でないものが1年中入手できたり(熟す前に採取されるとレクチンを減らすという指令が下りないままだそう)ということが、逆にレクチン摂取量を増やしてしまうという状況になっているようです。
様々な化学物質の影響
また、抗生物質や様々な薬の導入、化学薬品、農薬や化学肥料、殺虫剤などが腸内細菌叢を死滅させてしまうので小腸の内壁が傷つきやすい状態になっているということ、遺伝子組み換え食品などは虫が食べないようレクチン含有量を意図的に多くしている、そして遺伝子組み換え食品が家畜のエサになっていること等も、現代人がレクチンの影響を受けやすくなっている要因のようです。
レクチンフリー食で避ける食品
ガンドリー博士の「食のパラドックス」の中に
「食べてはいけない食品」
「食べて良い食品」
のリストがあるので、そちらを参照してもらいたいのですが
ここでは、ざっと紹介してみますね。
下の写真が「レクチンを含む食品」というわけではないのですが(結構該当する食品は多いかも)
穀類では:米、麦類、ソバ、トウモロコシ、キヌア他
麦類にはもちろん小麦も含まれます。リーキーガットが修復した後は、インドのバスマティライスや圧力鍋で調理した白米はOKだそうで、玄米や麦類は圧力鍋で調理してもレクチンは減らないそうです。酵素玄米のように発酵させてあるものは大丈夫なのかしら?と希望はありますが、ガンドリー博士に聞いてみたいところです。でも欧米ではそういう食べ方をしていないので日本で検証しなくてはですね。
糖類では:砂糖、アガベシロップ、マルトデキストリン他
糖類でOKなのは、ステビア、キシリトール、イヌリン、羅漢果ぐらいです。
豆類では:あらゆる豆類(モヤシ含む)、スナップエンドウ、サヤインゲン、豆腐、大豆プロテイン他
完全に発酵している豆類はレクチンが分解されて無害化されているので、昔ながらの製法の「納豆」「味噌」「たまり醤油」と穀類が含まれていない「テンペ」は大丈夫だそうです。
野菜では:ナス、トマト、キュウリ、ジャガイモ、カボチャ、ピーマン、パプリカ、唐辛子
日本語版では bell pepper が「アマトウガラシ」と訳されていたのですが、アマトウガラシとはピーマンやパプリカのことだったりします。
果物では:メロン、クコの実
果物は、次の投稿で書く「食べてよいもの」でも、ベリー系・ピーチ系、柑橘類、リンゴ、キウイ等17種類を「少量」でとなっています。
ナッツ類では:ピーナッツ、カシューナッツ、チアシード、カボチャの種、ヒマワリの種
なんとピーナッツとカシューナッツは実際「ナッツ」ではなく「種」だそうです。去年の12月まで毎朝、カシューナッツを片手いっぱい、ご飯がわりに食べていたワタシ・・・(汗)
魚・肉・卵類では:【養殖】の魚・甲殻類、【エサ】を与えられている鶏、家畜類
養殖の魚や家畜類は、レクチンを多く含む穀類や豆類をベースにした【エサ】を与えられているので、オーガニックであってもレクチンはたっぷり。また一般的な養殖や家畜は病気予防のための抗生物質を投与されているので、食べた人の腸内細菌叢、善玉菌たちも死滅させてしまうそうです。
乳製品では:南ヨーロッパの牛以外の乳
南欧の牛(ブラウンスイス、ベルギーブルーなどの品種)はカゼインA2で、それ以外の牛(主にホルスタイン系)は突然変異でカゼインA1を含むようになり、消化の過程でレクチンに似たタンパク質になるそうで、そのカゼインA1が問題だそうです。
油では:大豆油、植物油、キャノーラ油、ヒマワリ油、コーン油、ベニバナ油、グレープシード油 他
ということで、ざっと上記がレクチンを多く含む食品でしたが
では何を食べて良いのか、私がこの半年間、どんなものを食べて(ハッピーに)暮らしていたかを
次の記事に書いてみますね。
今後、このブログのダイジェストを隔週ぐらいでお送りする
メルマガ「渡邊愛子のウェルビーイング便り」にも、良かったら下記のフォームからご登録下さいませ☆